三大欲求について語ろう
たとえば先生が、「人間には三大欲求があります。」などと話し始めたとき、大抵「食欲、睡眠欲…」ときて少し口ごもりながら「性欲」と言う。
口ごもっているように聞こえるのは、むしろ受け手側が過敏になりすぎて耳をすませているからかもしれないのだが、少なくとも私が生きてきた中で三大欲求の話をするときに性欲挙げた人はいなかった。
よって私は性欲から語ろう。
とはいえ、自分の性事情をあっけらかんに話せるほどの痴女性は持ち合わせていないため、やっぱりここは簡潔になってしまう。
ものすごくオブラートに、エモーショナルな風景を呼び起こせるように言うとするなら、「わたしは世界でいちばん大好きな人と結ばれて、宇宙でいちばん愛おしい存在を抱きかかえたいのです」といったところだろうか。要するに、結婚するに十分な男とセックスして子供が欲しい、そういうことだ。
その次、食欲。
これはもう、すごい。食べることが大好きで、一人暮らしという自分で自分の食べ物を決める環境にいると、まあ気分で様々な食事をしてしまう。
つい3日前は、どうしてもごはんと美味しいおかずが食べたくて、明太子としそ昆布と梅干しと鮭をいっぺんに買った。レジのおばちゃんに「豊作だったのかな」と思われていないか少し不安だ。
そして睡眠欲。めちゃくちゃナチュラルに襲ってくるものだ。私は2時間無理やり早起きしたら、昼寝を4時間してしまうような女だ。男の「先っちょだけ」と昼寝前の「15分だけ」は信じてはいけないと思っている。
睡眠欲にやられそうになりつつも書いていたら、いつの間にか朝になっていた。よく晴れた一日、頑張りましょう。
最近:食べたいものが多い
好きな人と両思いになるテク10選だと?
今日は入浴剤を入れた。
体を清めにお風呂へ入るというのに、余計なものを入れるとはこれいかに、と普段なら思うのだが、今日は違った。めちゃくちゃ肩こりがひどいのと、カツセマサヒコさんのショートエッセイに影響されたからである。
https://netallica.yahoo.co.jp/news/20171023-19858694-netallicaq
たとえばまとめサイトで、「絶対に告白される!運気を上げる方法10選」が特集されていたとしよう。
まあ間違いなく運気は上がらない。何なら、それを見たせいで用事を済ませる時間がなくなり寝るのが遅くなって肌がボロボロになって社会的に終わる。
「気になるカレを落とすテクまとめ」でも良い。確かに伏し目がちに話すのは可愛いけどマスカラやマツエクがわかりすぎない程度のナチュラルなまつげじゃないといけないし、そんなまつげは女の朝の時間に突貫工事でできるものではない。
いざ、好きな人ができたり、あっちから告ってくれないかなあ…と思っている時、こういうまとめサイトはまあ非常に見がちだ。そりゃ、10個中8個が同じ内容でも、少し違う2個の情報を求めて色んなまとめサイトを巡る。そして情報を得て、少し良い女になれたような気がしてその日はとりあえず夜食を食べて歯磨きもせず寝てそのまま社会的に終わる。
どうせ見るなら、実行できるものがいい。それも、なんの気なしにみたエッセイで、「あ、これなら自分もできるな」と思って、いざ行動に移せるものがいい。今回の入浴剤がまさにそうだ。
なんて言いつつ、きっと彼氏ができるためにすべき15のことのまとめにも、「入浴剤を入れて半身浴をする」があるんだろうな。そして「お風呂上がりにパックをして念入りに保湿」も欠かせないのだろう。
わし、意外と、女子力高いんかもしらん。
一昨日買った本:本日は、お日柄もよく/原田マハ
今日:卒論と宣伝会議賞の応募をしています
将来を悲観している
ずっと大学生のままでいたい。
もっと分かりやすく言うと、学生という身分を盾に様々な恩恵を受け、保護者の扶養に入り生活が保障され、毎日が夏休みのようなワンダフルライフをずっと送っていたい。
先日、社会人が過半数の飲み会で営業マンにドン引きした。
気の利きかたがえげつない。目上の人が少しジャケットを脱げばハンガーを差し出す、皆のドリンク量に目を光らせすかさず注文する、偉い男性に対して若い女性が何か質問をするように促す。
そりゃあ、大学生でもこれくらいはしたりする。だが、キレが違った。それはもう、最早その人に対して周りが気を使うレベルだった。そこまでいったら気が利くとは?という話になりそうなのだが…。
営業マンともなると、飲み会の席でどれだけ活躍するかが仕事に繋がると言っても過言ではない。だから必死になるのも分かるが、しんどい…と思った。
きゅうくつな思いから抜け出すためにお酒を飲んだりもするというのに、ずっと気を使っていてはちっとも酔えない。
おかげで、偉い人が帰ってから冬に入りかけの風が吹くベンチで、美味しいビールを沢山のんで見事にそのあと気持ち悪くなった。やっぱりなにかがバグっていたのだろう。
謎の多い、発言は過激だけれど髪の一本一本が細くて、ゆるくかかったウェーブがとても似合っている女性の先輩がいる。その先輩が、作ってくれたナポリタンがとても美味しかった。
先輩の部屋には、沢山の思い出らしき欠片と、数本のギター、よく着られた革のジャケット、丁寧に使われているレコードプレイヤーがあった。
そうだ、世の中にはいろんな大人がいるものだ。今から自分の将来を他人に重ねて悲観してもどうしようもないな。
そう思いつつ、憧れの人には自分を重ねて「いつか超えてやる」なんて都合よく思う私であった。
今日:いつものごとく2日酔いでバイト
今から:卒論しなきゃなあ
時間潰しのレモンサワー
飲み会までの時間が空いている、というのが苦手だ。
普段から水分の摂取を心がけている私は、家にいるわずかな間だけでも1日にほうじ茶を1リットル飲む。常にほうじ茶は2リットル作り置きしている。
そんな人間が、例えば飲み会まで1時間ある、そんな時間に喉が乾かないわけがない。いや、それはもちろんその後に控えている飲み会に喉が鳴っており、早くビールを飲んでしまいたいという欲求がいっそう喉を乾かせているだけなのだが、ともかく我慢できるようなものではない。
アホといえばアホなのだが、この間飲み会の前に立ち飲み屋で時間を潰すことがあった。ここで一杯目のビールを飲んでいいものか…つまらぬ葛藤に券売機の前でしばし硬直したが、ついに選んだ。
レモンサワー。
私のなかでレモンサワーは、ビール・日本酒に次ぐ好きなお酒なのだが、こういう時の扱いはいたって雑なものである。レモンサワーはお酒じゃない、だから私はまだ一杯目のビールを美味しく飲むことができるだろう、そう信じながらレモンサワーを飲み込んでいる。
そういえば、マッスルバーという筋肉を売りにした酒場では、鍛え上げた筋肉を見せつけながらマッチョがこれでもかと果汁を絞ってくれるらしい。たぶん1mlくらいは彼らの汗も混じっているような気がするのだが、とても気になるので近いうちに行ってみたい。
若い労働力として搾取されている今日このごろ、どうも搾り取られるレモンに同情してしまうようです。安い立ち飲み屋のレモンサワーは出来合いのシロップを混ぜているだけのようだけどね。
今日:講座が6時間あります
最近の私:何から手をつければいいか分からず何もしていない
4℃の呪縛
今日は友人とカフェに行った。ふわふわのシフォンケーキを、これでもかと生クリームやアイスクリームに浸して食べた。
就職先の意識が高いだとか、こういう職種はこういう人が多いだとか、とりとめのない笑い話をずっとしていた。どうか、彼女の勤務地が福岡であることを祈っている。社会人になってもあそびたい。
そのあとは街へ出て、映画を観たり服をひたすら眺めては迷い、結局なにも買わなかった。お目当ての本も品切ればかりでなかなか見つからず。ミーハーはこういう時につらいものである。
帰り道、モノレールより自宅近くへ連れて行ってくれるバスで帰ることにした。座っていると、すっかり暗くなった街に光る4℃が見えた。
前にここで膝をすりむいたことがある。その日私は誕生日の前日で、友人に美味しい美味しいお寿司をご馳走してもらったあとだった。
ひどく酔っていた。楽しい気分になり、もっと遊んで帰ろう!と駄々をこねているところを「帰るよ!!!」と制止された。ずっこけて、白いパンツの膝元に真っ黒な汚れがついた。
そういえばその友人が前の恋人にもらったプレゼントは4℃のものだった。そしてそれをメルカリで売り飛ばしたのは私だった。間違っても、無断ではない。ちゃんと了承を得て、代理で出品したのだ。
実際の店舗に入ったことはないが、なんだか沢山の思い出が詰まっている。あの辺りにいれば不思議と誰かに会いそうな気がするし、一生待っても会えないような気もする。
通るだけでいろんな記憶がフラッシュバックすることってありますよね。そしてそれは大抵、苦い記憶だったりします。
今日観た映画:ダンケルク
今日買おうとした本:デザインのひきだし32
JKからのお願いです
「すいません、メッセージプレートをつけて頂けますか?」
ケーキ屋さんのバイト中、学校帰りと思われる高校生2人組が来た。素朴な可愛さがとても愛らしい、まだ背も伸びきっていないような子たちである。
2人がケーキを注文したあと、こそこそと1人だけカウンターにやってきた。少し緊張ぎみに、メッセージプレートは付けられるかを聞いてくる。もちろん。厨房に依頼する。
サプライズかなあ〜かわいいなあ〜こういうの、最高だよな〜あの2人仲よさそうやし、フォロワー特典を知って秒でTwitterフォローしてくれたし。
そう思いながらボケーっとしていると、厨房から「野村さん持ってって!こういうのタイミングが大事やから!早く!」と異様に急かされた。1週間前に働き始めたばかりだから知る由も無いが、気を利かせてBGMをバースデーソングにしてくれるらしい。
音楽が流れ始め、少し浮き足立った店内を通り抜け、ロウソクが消えぬよう慎重にケーキを運んだ。「お誕生日おめでとうございます」そう言いながらケーキを差し出すと、誕生日ガールはもう1人の女の子に「も〜余計なことしやがって〜」と照れ臭そうに笑みを浮かべた。
正直、鳥肌が立った。なんというか、完璧だった。サプライズというものを、私は殆どしたことがないように思うが、関わる時は毎回鳥肌が立ってしまう。ドキドキしたり、グッときたり、ああ、愛が揺れるって鳥肌が立つことなのかなと思う。
その2人のお会計は、誕生日じゃない女の子が一緒に払っていた。高校生のお小遣いから2000円ちょっと、それは少し雑誌や漫画を買うのを我慢しなければならない金額で、しばらく塾の前にジュースやブラックサンダーを買うのをやめないといけないかもしれない。
ケーキ屋さんを始めて1週間、やっぱり飲食は飲食だなあと半ば諦めのような気持ちも生まれていた。けれど、ケーキ屋さんというのは本当に、幸せのお手伝いをしているのではないかと思った。
ケーキがある世界とない世界、結局ある世界の方が幸せだと思わない?
今日:行きたかったカフェがしまっていた
明日:そのカフェにリベンジします
1週間後に死なない私
1週間後に死ぬとしたら、何をするだろうか。
ちなみに、私の普段の趣味というのは本を読むこと/映画を観ること/YouTubeを見ることという、いかにも文系大学生のそれに終始している。
どうだろう、いかにも不健康そうな医者に「あなたは残念ながらあと1週間の命です」と言われたら、私は何をするだろう。
たぶん、お寿司は食べる。でも、味がしないだろう。本も読もうとするだろう。でも、何も頭に入らないだろう。そのうち、あと1週間で死ぬのだから、食事という生命維持活動に力を注ぐことが馬鹿らしくなる。あと1週間で誰に披露するかも分からぬ情報を詰め込めなくなる。
映画を観る。だが私は闘病もののドラマが苦手だ。病人という存在は、他人がどう手を尽くしてもどうなるか、それは好転でもその反対でも言えるが、触れ得ない存在だと思っているからだ。私がいくら願っても祖父は深夜に緊張しながら駆けつけた家族に囲まれて死んでいった。
バイトを辞める。もしかしたら、連絡すらしないかもしれない。偶然取ってしまった電話、淡々とどういうことなのかを問う店長に対しろくに返事もできないだろう。
海外に留学や仕事、進学で住んでいる友人たちに連絡する。遠くにいる人には、寧ろ素直に話ができる気がする。「間違っても帰国したりせんでよ。帰ってこられたら死ねんわ(笑)」くらい、言えるかもしれない。
家族に対して。きっとここが一番大きい。実家に帰り、家族みんなにちゃんと愛していると伝えたい。きっと、愛を伝えたい人なんてたくさんたくさん出てくる。そして全員にそれを伝えることはできない。だからもう、家族に伝えられればそれでいいやと思う。
死ぬ間際、私は何を考えるだろうか。今までの人生、楽しかったなと、たぶん思える。そりゃあ、恋人ともっとデートしたかったなとか、コピーライターと名乗る日を噛み締めたかったなとか、母さんの筑前煮もっかい食べたいなとか、父さんのオナラに本気で「くっさ!!!」って怒りたかったなとか、そういうことを思うんだと思う。
今、大学4年生、すっかり長袖を引っ張り出すようになった冬。就職が決まり、学校も週に1回しかない。講座やバイト、卒論に趣味で何だかんだやることはある毎日。
たぶん今が人生で、いちばん何でもないようで何かある時期だと思う。今の私は少し多感だ。
日々感じることを、もっともっと文章に残していこう。やっぱり来年の手帳はほぼ日手帳にチャレンジしてみよう。気がつけば今年もあと3ヶ月。
今日のできごと:卒論の発表があった
今日買った本:oz PLUS 小さな部屋の片づけの工夫/POPEYE 映画とドーナツ。