おじさんの集う聖地

新幹線のことだ。それも、19時代の新幹線。これは、私が19時代の新幹線に今乗り合わせているために自信満々に言っている。

 

プシューッ、カコッ、ガサガサ、ぽりぽり(そしてこのあと柿の種の匂いがぷ〜んとやって来る)。

 

新幹線では、よくおじさんがお酒を飲んで楽しそうにお喋りしている。勿論、出張帰りと思われる1人で黙々と飲むおじさんも多い。みんなスーツ。夜にもなると少し顔に脂がまわっている。

 

最高だ。

 

そりゃ、2人がけの窓側に1人で座る色白細身黒髪サラサラの眼鏡男子がぼろぼろになった本を読んでいる方がとても素敵だとは思う。書いているだけで好きになりそうになった。

 

それでもおじさんたちは新幹線でビールをやめないと思う。少年がパラっとページをめくる。おじさんがプシュッとやりだす。少年がウォークマンの曲を変える。おじさんたちがつまみをこぼして笑いながら拾う。少年が柿ピーの匂いに酔う。おじさんはちょうどよくほろ酔い。

 

なにをどうやってもビールを飲むおじさんたちは居なくならないと思う。だったら私も混ざるまでだ。むさしの若鶏むすびよーし!エビスビールよーし!さけるチーズのスモーク味もくれー!かんぱーい!

 

なんて思いながら、3人がけ席にてぐしゃぐしゃになったポイフルをひとり噛み締めている。

 

帰省の感想:母と沢山ギターが弾けて良かった

明日の自分へ一言:まあバイトも楽しいんだからそんなにたいぎがるなよ