タクシーの運ちゃん最強説

青春18きっぷで旅行先の大阪から広島まで帰って来た。約6時間、ひたすら爆睡したり、おばあちゃんに話しかけられ続けたり、行きに通った駅を懐かしみながらぼーっとしていた。

 

日付が変わる前に到着し、終電の無くなった実家までタクシーに乗った。運転手さんは少し恰幅の良い、目の大きなおじさんだった。

 

タクシーというのは、すこしドキドキする乗り物だと思う。料金が高いことはさながら、万が一運転手さんが悪い人だったら…だとか、あちらもこの客ヤバいやつじゃないよな…だとか思っているだろうが、色んなことを考えてしまう。

 

幸いおじさんは普通のおじさんで、途中から遠慮がちに話しかけてくれた。話しかけて欲しくないという人もよくいるが、私は運転手さんと話をするのがけっこう好きだ。説明することを面倒がって、結構な確率ですこし嘘をついてしまうのだけど、ていねいに自分を知ってくれる感覚がすこし嬉しい。

 

家まで15分もかからず、おじさんとの短いドライブが終わった。優しい優しい広島弁で、絵に描いたような、理想的な広島弁だった。広島弁を聞きたいなら、きっとタクシーに乗ると良いと思う。それか私と遊んでほしい。

 

メーターが上がることを恐れ、近くのバス停から実家まで真っ暗な中を歩いた。すこしドキドキしながら、ゆっくりていねいに歩いた。家の近くで話し込んでいる若者2人がいて、通りがかるとき、3人を包む空気がすこし緊張したのがわかった。

 

家に着くと、ドア前にいた虫に怯え一瞬で地獄に落とされた気分になり大号泣する私を母が爆笑しながら迎えてくれた。お風呂から上がった姉は、お風呂上がったら迎えに行こうと思っていたのに、と言ってくれた。姉は同じ部屋で眠る時も、私が寝支度を済ませるまで待っていてくれた。

 

慌ただしい1週間を終え、明日からまた講座やアルバイトが始まる。どんなときも、自分らしくいられることをありがたく、また楽しく思えるように生きたいと、自主規制していたグミをまた頬張りながら思っている。

 

今日聴いた曲:石巻復興節/くるり

今日思うこと:風が冷たく気持ちがいいので、秋はきっと最高になる