地元の川でひなたぼっこ

実家に帰るたび、あの子は元気かなあ、アイツと飲もうって言ったなあ、と思い返しながら家族とゆるゆる過ごす。

 

私は大学で実家を出たことをきっかけに、地元と家族への感謝・愛が強まった。月並みな言葉だけれど、毎日仕事と家事、私たち姉妹の世話をしていた母はすごい。父はいつまで経ってもタバコを辞められないけれど、盃を交わすようになってから語る父は、仕事に対して真摯な人なのだと思わされた。

 

地元に帰るたび、たまにはあの子たちと遊びたいものだなと思いつつ、家族での食事やお買い物をつい取ってしまう。単純に出不精ということ、久しぶりに会う人に連絡を取ることは緊張するから、だ。

 

社会人1年目のGW、当たり前のように実家へ帰省することを選んだ。一人暮らしの家は居心地が良くて、周りの施設に不満はないし、そりゃ水道水はバカみたいにまずいままだけれど、それでも住んでいていいところだなと思う。

 

人のことを魅力的だと思うポイントって多くは「ギャップ」だと思っていて、ギャップ萌えなんてことはなかなかにバカにできない。

 

冷徹そうな銀縁眼鏡のお医者さんが不意に見せる笑顔に女は恋に落ちるし、大人しそうな女の子が頬を赤らめながら大きな声を出して頑張る姿に男は全てを投げ出すようになる。

 

きっと家族と一度離れたことによって愛が増したのも、ギャップのしわざ。当たり前だと思っていたことをいざ自分がやってみたとき、いかにも簡単そうにしていたことがどれだけ面倒なことか理解した時にギャップを感じる。ギャップを知ることでより相手との距離が埋まったように感じる。近くなり、愛が深まる。

 

人はけっこう単純だから、ギャップにはまりやすい。さあ、どんなギャップをこさえようか。

 

今日:川沿いを散歩しています

昨日読んだ本:短劇/坂木司