就活なんて二度としたくないと思う理由

2018卒の就活は、売り手市場だなんて無責任な言葉に踊らされ、どこに行っても「選ばなければ大丈夫っしょ」と言われた。

 

選ばなければって何だ。

 

慰めとしては機能を果たすことがないこの言葉を、実は私自身も使ってしまったような気がする。

 

人と比べて、自分の不甲斐なさに落ち込み、溜まったストレスで突然泣き出す日もあった。自分が少しおかしくなったのかとも思った。

 

私は単純なので、泣ける番組を見て泣いたり、本を読んで気を紛らわすことで何とか気持ちを繋ぎ止めることができた。

 

ある日、キャリアカウンセリングで面接練習をしてもらった。模擬面接なので、志望動機や自己PRを言う。カウンセラーの迫力に少し面食らっていた私は「えー…」「で、えーと」、と焦ってしまう。

 

そんな言葉を口にした途端、「なぁにそれは?必要ないわよ。さあもう一度。」と直された。すごく怖かった。喋りが上手い方じゃないので、これが私の素の喋り方なのに、ああ、今まで落とされてきたのは私の喋り方がいけなかったの?と思った。

 

皮肉なことに、カウンセラーの模擬面接を受けてからは実際の面接は一気に好転した。人間、うまくいくとそれまでのことはどうでもよくなってしまう。カウンセラーのおかげ、なんてはしゃいでいる。

 

私は就活中に何度も泣いた。自分の心は少し弱いと思った。だから、もういっそ折れやすくして、トカゲのしっぽのようになかったことにできる心を持とうと思った。

 

就活なんて二度としたくない、と思いつつ、いい経験になったかもな、と昇華し始めている自分をつまらない大人になったものだなと思う。

 

いま読んでいる本:誕生日の子どもたち/トルーマン・カポーティ(村上春樹訳)

いまどんな状況:レポート2本が終わらない